• 記事検索

  • 独自の視点で切り取る、これもポートレート?
    フォトグラファーハルの新作「Washing Machine」展

  • バスタブで抱き合うカップル、ふとん圧縮袋に密閉された人やモノ、さらには建築物全体をビニール袋で包んでしまうという壮大なスケールの作品を制作し続けている写真家、フォトグラファーハルさんの新作展示が好評開催中だ。

    表現する上でのキーワードは「Love・Couple・Package・Unity」だというハルさん。今回は、これまでの大規模な作品と違い、ミニマムなセットでの撮影である。しかしその独自の視点は健在で、なんとドラム式洗濯機に人物を入れてしまった。

    「2020年よりCOVID-19が世界を席巻しているため家にいる時間が増え、ドラム式洗濯機を回すことが多くなった。洗濯槽の窓を覗いている内に中のものは全てmixされ渾然一体となっている様子が見えた。ドラムの中はまるで小宇宙のようだった。私はその小宇宙の中に「人、もの」を密着させ埋め込むことを試みた」とハルさんは語る。

    風刺をたたえた視点にユーモアをからませた作品の数々は、鑑賞者の意識を少しだけずらしながら笑顔にしてくれる。もちろんポートレートとしても楽しめる作品だ。

  • フォトグラファーハル:1971年東京都日野市出身。96年東海大学工学部機械科卒。広告制作会社の真部に入社。2004年に写真集“Pinky & Killer”リリース後、カップルを主な被写体として撮り始める。写真集「Pinky & Killer」私家版、「Pinky & Killer DX」、「Couple Jam」、「Flesh Love」冬青社刊。

  • 会期:2021年5月7日(金)〜5月29日(土)
    会場:ギャラリー冬青 http://www.tosei-sha.jp
    住所:東京都中野区中央5-18-20
    (最寄り駅:東京メトロ丸ノ内線 新中野駅徒歩5分)
    入場:11:00〜19:00
    休廊:日曜・月曜・祝日
    入場料:無料

    text:HATAKE

  • タグ